しばらくブログを更新できませんでした。
うつの状態があまりよくなくて、まともな文章を書く思考能力が減退していたためです。そして、過眠期に突入し、ひどいときは一日18時間くらい眠ってしまうため、日常生活にも支障がでてきていました。うつの症状として、もちろん不眠にもなるのですが、眠りすぎてしまうというのが、私のうつの特徴です。
私が、抗うつ剤を飲むようになって、もうすぐ丸6年経ちます。安定剤飲用歴は、もっと長く、10年以上になります。
うつになった直接の原因は、東京で派遣会社の事務をしていたときの激務からくる過労とストレスでしたが、根本の原因は、もっと根が深く、生い立ちにさかのぼります。そのことについては、またいつかちゃんとした文章にしたいと思っています。しかし、簡単に言ってしまうと、うつ、とくに、過眠症状の原因は「世界」とうまくかかわれなくなってしまうことにあります。人間関係が込み入ってきたり、一対一のタイトな関係になったり、他人から過度の要求を受けたりすると、自分とかかわる「世界の成り立ち」みたいのなものがうまくつかめなくなってしまうのです。そして、そこから逃げたくなり眠りの世界に入り込んでしまうのです。
人間は、自分の「世界」の中で生きています。「世界はひとつ」、と言いますが、実際は、「世界」は人間の数だけ存在します。そうしたときに、「これがワタシノセカイだから」、と堂々と立っていられたり、「これがワタシデスけど、あなたは??」と他人と「世界」を共有したり、すり合わせたり、調和をとることができればいいのですが、私の場合は、それが極度に下手なようです。NOが言えなかったり、妥協しすぎて苦しくなってしまったり、他人の反応を先読みして動いてしまったり・・・そして、シャットダウン、ということになるのです。
こんな自分とどうやってつきあっていったらいいのか、本当にしんどいです。
おそらく、いま、うつで苦しんでいる人たちも、同じような悩みを持っているのではないでしょうか。
以前、医師にこんなことを言われました。
「心の体力がないんだね」と。
「心の体力」をつける方法、模索中です。
TV中継では「マラソンの30キロから苦しくなって、ここからが勝負」ってことがよく言われ、多くの方々はそれをそうだと思っていらっしゃるようです。僕のようなおっさんランナーでもそれはほぼ同じなんですね。僕は35~37キロあたりが常にきついです。この前のゴールドコーストで50回目のマラソンでしたが、40回以上そのあたりで「歩きたい・・」って脳と身体がダダをこね出します。でもなんとか走っているのです。とにかく走ってはいるんです。脳も身体も「歩こうよ、歩いたって4時間以内だよ、200mいや150mだけ歩こう」って、まるで開春館製薬のCMのように優しくささやくんです。でも走っています。(走っていると思っているのは自分自身だけかもしれないですが、外見は歩いているに等しいかもしれないです)もう一人の僕を意識したり、前を走っている<お尻から太股の綺麗な女性>を意識したり、たまには村上春樹の「走るため・・」の一節を思い出したり、たぶん、そうしたものを意識して、とりあえず走ろうって気持ちにしていると思います。そうです。ニューヨークシティーマラソンでこんな会話がありました。
「苦しくなってきた。38キロだ」
「あと4キロ」
「まだ4キロもある」
「昨日会った旅行社の女性に電話するんだろ」
「そう、するんだ」
「早くした方がカッコいいんじゃない?」
「だよな」
「フィニッシュしたよってね」
「メトロポリタンの裏だ、あと2キロだ~」
そんなことはないようで、実はあるんですね。その後誰に電話したのかは、リクエストがあれば教えますが。これは複雑なストーリーが展開されます。
taku.s
投稿情報: Harukikenn | 2010/08/19 23:09